2016年5月31日火曜日

藤田あやめ その16。

カップルシートという言葉に、僕は過剰に反応してしまった。以前、元カノと、とあるレストランのカップルシートを利用したことがあるが、鏡張りで落ち着かなかったし、ソファが狭すぎて密着度が高く、動揺したことを思い出してしまったからだ。

2016年5月29日日曜日

藤田あやめ その15。

「もうちょっと話していかない?まだ話足りないなー」

遅くならないように気を遣って帰宅を促したというのに、藤田あやめの言葉に、僕は肩透かしを喰らった気持ちになった。
そして、なぜかちょっと笑ってしまった。

2016年5月27日金曜日

藤田あやめ その14。

「私の好きなタイプ?もちろんイケメン、学歴高い、身長高い、そこそこお金持ってる、優しい、面白い…とか?」

2016年5月25日水曜日

藤田あやめ その13。

「猫背の好きなタイプはどんな人?可愛い人?」

藤田あやめに唐突にそう聞かれた。

2016年5月23日月曜日

藤田あやめ その12。

ワインで乾杯し、チョリソーやサラミ、トルティージャなどのタパスをつまんでいると、藤田あやめに「そういえば猫背、婚活してるんだよね?どう?」と聞かれた。

2016年5月22日日曜日

藤田あやめ その11。

中学の教師をしている藤田あやめは、仕事柄、普段ほとんどお洒落ができない。
中学生という多感な思春期の子供たちと触れ合うし、保護者の目もあるので、良い意味でも悪い意味でも影響を与えないよう、とにかく控えめにしているそうだ。

2016年5月20日金曜日

藤田あやめ その10。

待ち合わせは、17時にスペイン料理屋だった。自宅からは徒歩で20分程の距離。余裕をもって30分前に出ることにした。

2016年5月19日木曜日

藤田あやめ その9。

帰宅して洗濯機を回しながら、早速僕は近所のお店をリサーチした。
最寄り駅周辺には、比較的飲食店が立ち並んでいる。
しかし、お洒落というよりも、親しみやすいお店が多いため、お洒落な雰囲気が好きそうな藤田あやめと行くお店には不向きな気がした。

2016年5月18日水曜日

藤田あやめ その8。

前回、藤田あやめとご飯に行った時、とても楽しかったし、また一緒にご飯に行きたいなと思った。
ただ思ったけれど、今すぐどうこうというわけではなく、そのうち行ければいいなというくらいの気持ちだった。

2016年5月17日火曜日

藤田あやめ その7。

仕事が終わって最寄り駅のスーパーで買い物をしていると、「え、もしかして猫背?」と声をかけられた。

振り返ると、藤田あやめだった。

驚いて、わっ、と声がでてしまった。

2016年5月15日日曜日

藤田あやめ その6。

藤田あやめとは、ほぼ毎日のように連絡を取り合っていた。
ここ最近は、家族以外とはほとんどLINEをしないので、毎日のように藤田あやめから連絡があることに、最初は慣れなかった。

2016年5月10日火曜日

藤田あやめ その5。

藤田あやめと会った翌日、母の誕生日プレゼントを買うため、姉二人と一緒に買い物に出かけた。

2016年5月7日土曜日

藤田あやめ その4。

藤田あやめが中学教師ということで、会話の内容は主に学校のことだった。
自分たちが中学生の頃と今の中学生との違いや、変化などを、ユーモアを交えて話してくれたので、終始僕は笑いっぱなしだった。

2016年5月5日木曜日

藤田あやめ その3。

知らぬ間にオーダーしてしまった高いワインがグラスに注がれた後、藤田あやめと乾杯した。

気持ちがそわそわして落ち着かなかったが、ふと、おしゃれな店内にくたびれたジーンズとトレーナーを着ている中年男性客が目に入り、僕は徐々に落ち着きを取り戻した。

失礼な話だが、その中年男性の親近感が沸くファッションに、安心したのだ。

2016年5月4日水曜日

藤田あやめ その2。

藤田あやめのお洒落な服装をみて、一言「似合ってるね」と言えたらよかった。しかし、三十すぎにもなってと呆れられても仕方ないが、なんだか照れくさかったというのと、何より、自分との対比で怖じ気づいてしまったのだ。

2016年5月3日火曜日

藤田あやめ その1。

藤田あやめは、中学の時に合唱部に所属していた。同窓会の会話を頼りに当時の記憶を辿ると、合唱コンクールが近づくと張り切る人だったなと思い出した。